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ウィッチ

Summary

1630年代のニューイングランド、敬虔なキリスト教徒の一家は教えどおりの生活を送るために、村はずれの荒野に住居を構え生活することにした。
ある時、長女のトマシンが末の息子サムの面倒を見ていたのだが、忽然とサムは姿を消してしまう。

Horror

Review

2015年制作のホラー映画
監督:ロバート・エガース
脚本:ロバート・エガース
製作:ジェイ・ボン・ホイ

絶対的信仰の崩壊
1630年代・・・神や悪魔や魔女なんかが今より強く確かなものとして信じられていたであろう時代のお話。
”外国の日本昔ばなし”みたいな感じなのかなと思いましたと、適当な事を言っときます。

以下ネタバレにご注意下さい。

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ストーリー(長いので注意!!)

  • 流れ
  • 1630年代。
    厳格にキリスト教の教えに従う信者であるウィリアム達一家は村外れの荒野で生活を始める。
    そんなあるとき、長女トマシンと一緒にいた末の息子サムが忽然と消えてしまう。

    これも神の愛だと考えている敬虔な信者である父親ウィリアムはサムを捜すことを早々に諦める。
    サムが行方不明になり、食べる事もままならない生活に妻のキャサリンは精神的に参っており、村をでた事を後悔していた。
    サムを失いケイレブまで失いたくないキャサリンは村へと戻りたがった。
    トマシンを奉公に出したいが、ここではそれもできないと言うキャサリンに、ウィリアムはトマシンの奉公先を探すと話し食べ物はきっと見つかると宥めた。
    それを聞いていた長男のケイレブはトマシンを奉公に出したくない一心で馬を連れて食料の確保に森へ行こうとする。
    それに気づいたトマシンも一緒に行くことになるのが、道中ウサギを追って行ったケイレブとはぐれてしまう。
    トマシンは捜しに来たウィリアムが見つけてことなきを得たが、ケイレブは帰ってこなかった。

    その夜ヤギ小屋にトマシンが居ると外から物音が、外には裸のケイレブがいた。
    倒れ込んだケイレブを部屋へと運ぶがケイレブは寝たきりの状態に。
    魔女の仕業だと考えるキャサリン。
    医者を探すために村へ行く準備をしていた時ケイレブの叫び声が響き渡った。
    うなされるケイレブは女に襲われている様子で苦しそうにもがいた、食いしばった口の中からは小さなリンゴが転がり落ちた。
    それを見た双子の次男ジョナスと次女マーシーはトマシンが魔女だと両親に話した。
    言うことを聞かせるために自分は魔女だと話していたトマシンは慌てて否定する。
    ウィリアムが口論を止め、家族でケイレブのために祈ることに。
    しかしジョナスとマーシーはなぜか祈りの言葉が出てこない、そのまま倒れこみ祈りに拒否反応を示した。
    その時ケイレブが喋り始める「彼女が血を求めて奴らを送ってくる」「奴らが僕を襲ってくる」と。
    そしてケイレブは神に救いを求めた。
    両親、トマシンもその姿を見て続けて祈り始めた。
    するとケイレブの顔が安らいだ。
    ケイレブは神が見えているように話し始め上半身を起こした、神の抱擁に至福を感じている様子のケイレブは再び横になるとそのまま息絶えた。
    固唾を呑んで見守っていた両親とトマシン、母親キャサリンは息子の死を嘆きトマシンがケイレブに近づくことを許さなかった。

    外へと飛び出したトマシンはケイレブを失った事を悲しんだ。
    追いかけてきた父親に魔女だと疑われるトマシンは、自分を追い出そうとしている事(奉公に出そうとしている事)や食べる物もろくに用意できない父親を罵倒した。
    激怒する父親にトマシンはジョナスとマーシーが魔女だと話す、黒いヤギと話しができるのだと(悪魔はヤギに姿を変えて言葉を囁くと言われている)。
    ウィリアムはトマシンを引きずって家へと戻った。

    キャサリンはトマシンを魔女だと考えていたが、結局ウィリアムの中でどちらが魔女なのかの答えが出ることはなく、トマシンとジョナスとマーシーをヤギ小屋に閉じ込める。
    ケイレブを埋葬した後、夜中目覚めたキャサリンがベットから起き上がると後ろにはサムを抱いたケイレブの姿があった。
    ケイレブはこれから何度も会えると話し、本を持ってきたから一緒に見ようと言った。
    その前にサムがお腹を空かせてるとキャサリンはサムに母乳を与えた、しかし実際はカラスに乳房をついばまれているキャサリンの姿がそこにはあった。
    一方閉じ込められた3人の元には、どこからともなく現れた裸の老婆が白いヤギの腹に吸い付いていた。

    次の日、ウィリアムは横にいた妻を残し外に出ると、壊れた小屋とトマシンの姿、ジョナスとマーシーの姿はなかった。
    その瞬間、黒いヤギに襲われてウィリアムは生き絶える。
    父親の元へとトマシンが恐る恐る近づくと、激昂した母親キャサリンがやってくる。
    双子の行方を尋ねられるも、知らないとしか説明できないトマシン。
    ケイレブとウィリアムを誘惑し、全てを奪った魔女だとトマシンに襲いかかった。
    馬乗りになったキャサリンをトマシンは近くにあったナタで何度も切りつけ殺した。

    ついに一人になってしまったトマシンは黒いヤギに喋りかけてみた。
    すると黒いヤギは望みを叶えてやると話し、トマシンはその提案を受け入れた。
    黒いヤギは服を脱ぎ本に署名するように求めた。
    トマシンが字が書けないと話すと、黒いヤギから人型に変わった何かが、私が手を貸してやろうと言った。

    黒いヤギと共に森奥深くに入って行くトマシン。
    そこには裸で儀式をしている女性の姿が、女性たちは浮き上がり、そしてトマシンも浮き上がっていった。

以下感想

  • なんやかんや
  • 1630年代・・・”魔女狩り”じゃなくて”魔女が狩り”をする

    信仰が脆くも崩れ去りトマシンは魔女に
    良い事も悪い事も結果が全て信仰へと帰結する、罪を犯した罰だと、そういった信仰心の厚い家族の崩壊。
    神や悪魔や魔女なんかが今より強く確かなものとして信じられていたであろう時代の話ですからして。
    過度な信仰の異様さがまずもって怖い訳なんだが
    疑心暗鬼に陥って信仰がボロボロと
    疑心暗鬼に魔女さん暗躍
    絶対的な信仰の崩壊、大切な人を失って、という状況下なので起こった現象の全てが魔女によってなのかどうかがよくわかりません・・・。
    はっきりとしていないという特色で作品の恐怖がより立ってるとも言えるし、それが悩ましかったりもするんだなあ。

    幻覚のケイレブが本を持ってきてると母親キャサリンに話して、幻覚のサムに母乳を飲ませる一連の流れ。
    ・・・その本は魔女のアレなんですか?
    キャサリンは契約してる?してない?
    その後の、馬乗りキャサリンから滴る血がトマシンの口をめがけてるように見える、あの描写は。
    本来2人とも魔女界へリクルートの予定だったのか・・・。

    本筋が理解できても、そこまでに至る過程の要所要所が明快ではないので、想像はたくましくなーる

    信仰をあざ笑うかのような魔女
    確固たる信仰も脆く崩れて、家族崩壊、あのトマシンちゃんが魔女にまでなってしまうという流れで。
    教えに誰よりも忠実なキリスト教徒の報われない現実。
    結末を知れば、魔女誕生までの道筋を辿る展開として、まとまりを感じる
    トマシンが要所で関わってるように見せてる事が単なるトマシン魔女説のミスリードなのかと思ってたけども。
    そもそもの信仰崩壊の布石であり、それはトマシンを魔女へと誘う布石にも繋がってる訳で
    どこに着地するのか皆目わからなかった私としては結末を見て、振り返って、やっとこさ府に落ちるという・・・。

    後味の悪い映画であると、大別すればそこに収まるとは思いますが。
    過度に信仰にすがることの脆さみたいなところで無神論者的に納得したのか、はたまたトマシンちゃんが生き残ったからなのか、個人的にはそこまで後味の悪い映画とは感じず。

  • というわけで
  • 時代的に。
    麦角菌での幻覚なんじゃん?とか言いたくなる作品だった
    しかし。
    流石に家族内での麦角菌とか集団パニックの幻覚ではかたずけられない魔女感がそこにはあった・・・

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