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Silver Nullf MoviesReview

マシニスト

Summary

一年間眠れていない機械工の男トレバー、同じ職場で働いていると言うアイバンという男に出会ってから彼の人生は狂い始める。
職場で確かにアイバンの姿を見たトレバーだったが、この工場にはアイバンという従業員はいないというのだ。
果たしてアイバンは存在するのか、それとも誰かの策略なのか・・・

Suspense

Review

2004年制作のサスペンス・スリラー映画
監督:ブラッド・アンダーソン
脚本:スコット・ソーサー
製作:フリオ・フェルナンデス

トレバーという男の周りで起こる不可解な出来事を追えば、それは一体誰を紐解くことになるのだろうか・・・なんつって

以下ネタバレにご注意下さい。

以下感想と妄想と・・・

  • ガリガリだけども魅力的
  • 博識でウィットに富んでいてと前半部分は特に人間的に魅力的に描かれている(冒頭の死体ぶん投げは後半戦の彼だから・・・ね)。
    ガリガリだけども

    後半の落差への布石とも言えるし、やっぱり主人公には好感というのか魅力が掴みとして必要なんだよなと思う今日この頃ですが。

  • 眠くなると・・・
  • 序盤は眠くなって目を閉じることが妄想への入り口でした。
    後半はその部分が曖昧になるというか現実と妄想の境がなくなってくるわけです。
    精神の破綻が進んでいくトレバーの妄想と現実の境の混乱を表しているという部分と。
    妄想の過程で徐々に真実(現実)との重なりを見せていくからこそ、ストーリーが進むにつれて境目があやふやになっていくという部分があるのではないかと。
  • マリア
  • マリアという存在はトレバーの良き理解者でトレバーが作り上げた架空の存在、容姿はトレバーの精神に影響を与えることになる1年前のひき逃げをしてしまった子供の母親。
    ただ中身の部分はおそらく人生においての一番の理解者である、トレバーの母親がモデルになっていると思われる。

    つまり自分が轢いてしまった子供の母親に許されたいという思いと、死んだ母親に許されたいという思いが入り混じった存在であり自身の逃避の象徴であると言えるのではないかと。

    自分の母親であれば理解してくれる、許してくれるはずだという思いが生んだ存在とも言えるかもしれません。

    空港のカフェになぜわざわざくるのかとマリアに問われた時、「町から逃げたくなった時、飛行機にすぐ乗れない」とトレバーは話します。
    つまり毎日毎日わざわざ空港までいくのは、深層にある、ひき逃げという真実から逃げている状態を表していると。

    毎回置いていく多すぎるチップはマリアに気があるように見えますが、懺悔の表れ。

  • 遊園地
  • 遊園地のシーンはまさに1年前に自身がしてしまったことを遊園地に置き換えた回想シーン。
    アトラクションに乗るトレバーとマリアの息子、天国と地獄の分岐点、トレバーは天国を選ぶように促すが、地獄へのルートを選ぶマリアの息子。
    地獄を選ぶマリアの息子の存在は、つまりトレバーの責任の転嫁であり自身の1年前の行為により背負った罪から逃れようとしていることが伺える。

    しかし逆に言うとトレバーの妄想の世界で地獄へのルートを辿ると言うことは、真実への道を自ら選んでいるとも言えるわけですよね。

    また遊園地の帰りのマリアのセリフ「あなたのせいじゃない」も自身の罪を軽くしようとするトレバーの心を表現していると言えます。

  • アイバン
  • アイバンはなんとも屈強で悪そうな男ですが、過去の自分のイメージを具現化した存在であり、真実に向き合わせるために無意識的にトレバー自身が用意した罪の象徴、精神的に限界を迎えようとしているトレバーの防衛本能の具現化であると。
    アイバンはトレバーの中にある正義であるとも言える
  • 時間
  • 罪から逃げても逃げても決して救われることはない、眠れないトレバーはあの日から次の朝を迎えることができない、時が止まったままだったのではないでしょうか。
    実際の時間はもちろん進んでますが・・・
    トレバーが時計を見る時1時30分なのは事故を起こした時からトレバーの中では時間が止まってしまっていることを暗示しているのではないかと、それは昼も夜も関係なく1時30分という数字が彼に焼きついて離れない。
    空港と市街地の分岐点で、いつも空港を選択していたトレバーはある意味ループにはまっていた、はまることで真実から目をそらし逃げていた。

    しかし逃避行を続けても決して許されることはなく救われることもないと気づき、トレバーは市街地へと車を走らせ警官に自らの罪を告白する。
    やっと眠ることができた・・・
    そして時は動き出す
    トレバーもなかなかの妄想野郎ですが私の妄想もなかなか・・・。

  • というわけで
  • 真実から逃げたいトレバーと、真実からは逃げられないことを知っているトレバーと、相反する2つの感情が混在する男の内面を視覚的に描いた作品であり、噛めば噛むほど味が出る作品?は言い過ぎですが。
    オチがわかってからもう一度見るとなるほどとなる作品ではないでしょうか。

    ドストエフスキー作品である小説「白痴」なんかもこれ見よがしにフォーカスされてて、自分は読んだことないのでウィキペディア様でざっと見て、あーなるほどなと・・・薄っぺらく納得する・・・

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