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特捜部Q 檻の中の女

Summary

殺人課の刑事であったカールは、ある時犯人宅に応援を待たず突入してしまい、その結果仲間の一人は死亡し、一人は寝たきりの状態になってしまった。
復職したカールだったが殺人課には戻ることは許されず、新設された部署「特捜部Q」へ配属されることに。
特捜部Qとは過去の事件の書類整理が仕事であり、カールはこの部署は終着駅だと腐っていた。
自殺と片付けられていた5年前の議員ミレーデ失踪事件を自殺だとは考えていなかったカールは助手のアサドと共に密かに捜査を開始する。

Suspense

Review

2013年制作のサスペンス映画PG12作品
監督:ミケル・ノルゴート
脚本:ニコライ・アーセル
製作:ルイーズ・ベス
原作:ユッシ・エーズラ・オールスン

主人公のステイタス、尖ってる
デンマーク産の純粋に捜査する刑事もの映画。

以下ネタバレにご注意下さい。

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ストーリー(長いので注意!!)

  • カールという男
  • ある時、殺人課の刑事カールは仲間の応援を待てとの制止を無視して犯人宅に突入する。
    結果仲間の一人は死亡、もう一人は寝たきりの状態になってしまう。
    カールは復職したが殺人課には戻れず、新しくできた部署「特捜部Q」という過去の事件の書類整理をする部署へと移動になる。
    助手としてアサドという男がついた、アサドはやる気に満ち溢れていたが、カールは特捜部Qを終着駅だと話し殺人課から書類整理に回されたことに腐っていた。
  • 議員ミレーデの失踪
  • 今から5年前、議員であるミレーデが失踪した事件は結局フェリーからの投身自殺ということで片付けられていた。
    カールはこの事件を自殺だとは考えてはいなかった。
    整理の仕事のはずだったのだが、カールはミレーデ失踪に関しての捜査を勝手に開始する。
    ミレーデの足跡を辿っていく二人、ミレーデの弟のウフェが事件の直前レインコートの男と歩いていたという目撃証言からウフェに会いに診療所へ向かった。
    ウフェは8歳の時に事故にあい脳に障害を負い、その事故で両親が他界したことの影響で解離性障害でもあった、ミレーデの死で症状はより悪化していた。
    ウフェは人の認識はできるが、初対面の人の声が苦手で、声を覚えてもらう必要があるらしく、カールが話しかけるも一向に心を開く様子はなかった。
    アサドはウフェに心を開いてもらうべく、診療所へ通うことにする。
  • スウェーデン会議
  • 関係者に聞き込みをしていたカールは、失踪の1ヶ月前スウェーデンの会議で知り合った男と親しくなって朝までホテルに帰ってこないということがあったという情報を手に入れる。
    スウェーデンの会議の様子を撮った写真を取り寄せ、出席していた男でミレーデと接触のあった者達を調べ上げた。
    ウフェの元へ通っていたアサドはこの頃には声を覚えてもらっていた。
  • 唯我独尊のカール
  • 課長に呼び出され、ミレーデ失踪事件を勝手に捜査していることがバレてしまい、ミレーデの件を終了しろと釘を刺される。
    しかしカールはアサドにこのことを言わず捜査を続行する。
  • ダニエル・ヘイル
  • 二人は診療所へ、アサドはミレーデと男たちが写った写真をウフェに見てもらった、するとウフェはある写真に反応を示した。
    来客リストで照らし合わせると写真の人物はダニエル・ヘイルという男だということがわかった。
    しかし調べるとその男はミレーデの失踪後事故で溺死していることがわかる、スウェーデンの警察に当時の資料を用意してもらい事故のあった現場へ。
    事故の当日ダニエルが一人ではなかったこと、そして資料にあったダニエルの顔写真はカール達が追っている男とは別人であることがわかった。
  • ダニエルはラセ?
  • 課長にまだ捜査を続行していることがバレてしまい、スウェーデンの警察にも連絡が入り捜査の権限がないことがバレる。
    書類を返せと言われたカールは本物のダニエルの仕事の相手であるJ・ルンドクイストのファイルを抜き取って書類を返し走り去った。
    二人はルンドクイストの元へ行き、追っている男の写真を見せると、彼はラセという男だと話した。
    ラセはダニエルと共にデンマークの孤児院にいたことがわかった。
    外へ出るとスウェーデンの警官たちが待ち構えており、二人はデンマークへと帰ることに。
  • 良き仲間
  • デンマークへと戻った二人、カールは説明するが課長は聞く耳を持たず二人は停職になってしまう。
    カールは酒をかっくらい、寝たきりの仲間のところへ。
    あの時車で応援を待っていたらどうなっていただろうと話し、答えられないカールに「でも頑固じゃなきゃお前じゃなくなる」と話した。
    カールはアサドお気に入りのダイナーへと向かった。
    二人はカールの自宅へ行き、捜査を続けることを確認しあった。
    アサドは孤児院を調べており、二人は孤児院へと向かうことに。
  • 繋がってくる
  • ラセの本名はラース・イェンスン、すぐキレる子供でダニエルはラセを尊敬していた。
    自動車事故で父親が他界し、母親は車椅子生活になり、ラセは養父母に引き取られ、その後孤児院へ、そして2年後実母ウラ・イェンスンの元へと引き取られたことがわかった。
    その自動車事故の生存者は、ラセと母親のウラ、そしてもう一台の生存者は、ウフェとミレーデであった。
    二人は実母の家へと車を走らせた。
  • ラセのこれまでと拉致まで(まとめ)
  • 事故はミレーデがふざけて運転中の父親の目を隠した事が原因。
    ラセは事故後、酒に溺れる母の面倒を見て、養父母に引き取られるも性的な虐待にあい、逃げ出したのち孤児院でダニエルと出会い、暴力的生活を送る。
    その後実母の元へと戻り、大人になったラセは養父に復習を果たす、そんなある時テレビに出ているミレーゼを発見する。
    ダニエルに頼み名前を借りてスウェーデンの会議に出席し、ミレーゼと親しい仲になる。
    ミレーゼの手帳からウフェとベルリンに行くことを知ったラセは、フェリーでミレーデを拉致し、加圧室に入れ一年に一回気圧を上げる拷問を行なっていた。
  • ピンチ
  • ラセの母親の家についた二人は母親にラセの行方を尋ねたが、半年帰ってないと母親は話した。
    二人は今日のところはと家を出るが、嘘をついていると感じあたりを捜すことに。
    ラセは捜査の手が迫っていると知り、減圧を始めミレーデを殺すことに、ラセはガラス越しに彼女の前に立ち事故のあった日付を伝えた。
    ミレーデは自分に起きていることの理由をこの時初めて知った。
    ラセは「さようなら」と言って減圧を始めた。

  • 危機一髪
  • 一方カールは機械音のする部屋を見つけ開けようと試みるが施錠されており、何かないかと開けるための道具を探しに行こうとした。
    そこへラセがやってきた、二人は警察に連行しようとし、ラセも素直に従った。
    車に乗り込んだ三人だったが、カールは発電機の音ではないかと考え、なぜ電力不足でもないのに発電するのかを聞いた。
    何も語らないラセ、カールはアサドに戻るように指示した。
    その時ラセは二人に襲いかかり逃走する。
    負傷したアサドに促されカールは倉庫へと走った。
    倉庫の中にはカメラがありそこに映る姿はミレーデだった、カールは課長に連絡し応援を要請、加圧室から抜ける空気を止めミレーデに諦めるなと励ました。
    するとまたも減圧が始まりカールの後ろにはラセがいた。
    ラセはカールの首を絞めた、意識を失いそうになるが、そこへアサドがやってきてラセを鉄パイプで殴りつける。
    カールは再び加圧室の減圧を止め、その場に倒れこんだ。
  • それから
  • 病院で二人が待っていると医者が病室から出てきた、話を聞くとミレーデはなんとか命は助かることがわかった。
    カールは殺人課に戻してくれるという課長の話を断り、アサドと特捜部Qでの捜査を続けるのだった。
    おしまい。

以下感想

  • なんやかんや
  • 捜査捜査のちゃんとした刑事物語で個人的には地味というより渋いといったところで。
    犯人ラセという悲しき男の運命という目線で見てしまった私ですが、幼少期の環境とは人生において断トツで重要ですよねまったく。
    ミレーデに明確に恨まれる原因があるというところがこの作品の特徴的なところで。
    仲間を失ったカールの目線と、ミレーデが原因で人生が狂ったラセの目線と、視聴者の目線とでまた違ってる映画かなと。

    他人のことを考える能力がないのかなんなのか主人公カール。
    ただ決して自分のことしか考えてない野郎というわけではなく、自分には事件しかないと考えていて事件を中心に世界を回す男
    結果その影響で部下が殉職したり寝たきりになったり、家庭は崩壊してるしで、でもそれでも自分には刑事という仕事しかないと。
    苦悩する難ある男、いやー渋いじゃないですか、近くにいてほしくはないけど。

    そんなカールを広い大きな心で見守る、人間の善意を信じている男アサドは、カールの欠けてる部分を補ってくれるわけで。
    まあとにかくいい男に描かれていて。
    終盤にあるアサドのお祈りのシーンなんかを見ると、昨今も色々ありますけど宗教やなんかをもって人間を判断するんじゃないよというメッセージにもなっているのかなと思いました。

  • というわけで
  • あの歳で運転してる人間の目を覆うかね
    犯人ラセには明確に恨む理由があって、環境が彼をモンスターにして、その元凶はミレーデであるという、なんともモヤモヤする。
    あえて言おう、ミレーデ確信犯説を
    両親を殺したかったミレーデの意図的な目隠しだったのだ、みたいな。
    そしてラセは死にミレーデは生き残るのだった、みたいな。
    ないか

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