
Summary 香港出張中だったベスはミネソタの自宅に帰るが、風邪のような症状が・・・ 夫のミッチに支えられ椅子に座ろうとするも倒れこみ痙攣を起こす、病院に運ばれるもそのまま息を引き取ってしまう。 息子も同様の症状で亡く…Read more
ノルウェーのガイランゲルフィヨルド。
過去、山崩れの大災害に見舞われたこともあるこの土地を、地質学者のクリスチャンは長年研究していた。
クリスチャンは家族のことを考えて石油会社への転職を決断し、この土地を離れる事に。
そんな時山の地下水位が下がるという以上が見つかる。
引越し当日、フェリーに乗って新居へと向かうはずだったが、山崩れの危機かもしれないと気付いたクリスチャンは津波警戒センターへと引き返すことにするのだが・・・。
2015年制作のディザスター映画
監督:ローアル・ユートハウグ
脚本:ジョン・カレー・ラーク|ハラルド・ローゼン・イグ
製作:トーマス・エルキルソン他
ノルウェー産のディザスター映画、10分でくる・・・津波。
ノルウェーにあるガイランゲルフィヨルドという素晴らしき景勝地で起こる津波のお話。
実際ガイランゲルフィヨルドはここ100年に2回山崩れによる大津波に襲われているそうで。
事実起こり得る話ですよというスタンスの映画。
主人公クリスチャンは住人の為に船に乗らない選択をする、結果子供達を危険にさらす事になる。
父親の選択を咎めるように見える展開にしてしまうと、自然災害の恐怖に無駄な要素が混じってしまうんじゃないかと。
「その日引っ越す予定だった」設定は、いらないじゃないかと・・・思ったんですけど。
母親を救う事に繋がってたのかっという事ですよと。
息子ソンドレがなかなかの冒険家(揶揄)で、ホテルに泊まって、地下の通路に行ってスケボーするかねとなるわけですが。
この選択が本来ならバスに乗って死んでしまうはずの母親を救う事に繋がってるわけで。
これで息子の奇行も許せるでしょうと。
ママが絞めて殺してしまうパニック男性も本来ならバスに乗ってるのでセーフだと・・・そういう問題ではないけど。
しかしあの状況下で人間がとる行動としては個人的に違和感はなく。
むしろ水中で「ブホッ」ってなる息子ソンドレの方がよっぽど違和感がある、あまりに取って付けた展開だろうと、せめて何かに引っかかるとかそういうベタなヤツをさぁ・・・。
こう考えてみると「本当は引っ越して、いなかったはずなのに」から派生する運命のいたずら展開がないと、あまりにシンプルすぎる映画になってしまう気もするので、必要ないとは言えないわけで。
映画にはやっぱりドラマが必要なのでね。
クリスチャンに漂う不死身感、はドラマを感じた。
・・・前半をあと10分縮めてくれたら・・・と思ったりする映画。
ストーリー(長いので注意!!)
地質学者のクリスチャンは石油会社からの仕事のオファーを受け、転職する事が決まっていた。
引越しも間近に迫った時、山の地下水位が下がる異常が見られる。
そのことが気がかりなクリスチャンだったが、仕事の残っている妻を残し、先に子供たちと新天地へと向かう為フェリー乗り場に向かった。
しかし、山崩れの危機かもしれないと気付いたクリスチャンは津波警戒センターへと引き返す。
子供達を車に残し、同僚達に岩盤の崩落の危険性を話した。
フィヨルド観測ステーションまで確認をしに行くと、ケーブルが不自然に切れていた。
クリスチャンは危険を知らせるべきだと話すが、ケーブル以外に山に変わった様子はなく、他の同僚達はクリスチャンの案に否定的だった。
とりあえず山の監視を24時間行うということで話はおさまった。
車に戻ると子供達は母親が働いているホテルに行ったらしく書き置きを残していなくなっていた。
ホテルに着くと、子供をほったらかすクリスチャンに怒りをあらわにする妻。
長男のソンドレはそのままホテルに泊まり、末娘のユリアは家にお別れを言いたいと話し、クリスチャンは空っぽになった家で娘と一泊する事に。
その夜、まだ気になっていたクリスチャンが同僚に連絡を取ると、同僚は岩の隙間の収縮を確認して、何かのエラーだとは思うが、今調べていると話した。
電話を切ったクリスチャンは過去の崩落事故を調べると、もう一度連絡を取った。
確認作業中の同僚につないでもらい、過去の崩落でも岩盤の隙間に収縮が確認されていることを話し、避難するように言った。
同僚達は脱出しようとするが、崩落が起こり身動きが取れなくなってしまう。
ガイランゲルフィヨルドに警報が鳴り響き、そして崩落は起こった。
娘を乗せて避難を開始するクリスチャン、渋滞で車が動かず走る人々。
逃げる途中、友人に娘を任せ先に行かせたクリスチャンは車と車に挟まってしまった友人の妻を助けたが巨大な津波はそこまで迫っていた。
逃げ切れないと感じたクリスチャンは2人で車のなかに入った。
そして津波は車を飲み込んだ。
一方妻イドゥンはホテルで宿泊客を外のバスへと誘導していた、しかし息子が見つからずホテル内に戻った。
それを見た宿泊客の夫婦も捜すのを手伝ってくれ、地下でヘッドフォンをして音楽を聴いている息子を見つけ4人は外へと出るが、そこにすでにバスはなく目の前には巨大な津波がやってきていた。
ホテル内に戻り地下のシェルターへと走る4人だったが、津波に追いつかれ宿泊客の女性が流されてしまう。
なんとか3人は地下シェルターに入ることができた。
奇跡的に助かったクリスチャンは車から出ると瓦礫の山に呆然としながらも娘を捜し始め、友人と逃げ切っていた娘を程なく見つける。
観光バスに乗って避難すると聞いていた妻と連絡が取れず、ガイランゲルの丘からの電話を代わってもらうと、ホテルの観光バスがそこにあるかを尋ねた、バスは見てないという答えが返ってきた。
諦めたくないクリスチャンは妻と息子を捜すために今一度娘を友人に預け、一人出発する。
その頃、妻と息子と先程津波に流された宿泊客の女性の夫フィリップのいる地下シェルターでは扉の気密性が失われ浸水が始まっていた。
クリスチャンはホテル付近にたどり着き瓦礫の山でホテルの観光バスを発見するがそこに妻と息子の姿は確認できなかった。
クリスチャンはホテルへと向かうことにする。
イドゥンとソンドレ、そしてフィリップはほぼ浸水してしまった地下シェルターで扉を開けようとするが、瓦礫が邪魔をして開けることができない。
3人は換気ダクトに頭を出しとりあえず溺れることは免れるが、フィリップがパニックに陥りソンドレを水の中に沈めようとする。
イドゥンは落ち着かせようとしたが、取り乱したフィリップを止めることができず、やむなくフィリップを沈め首を足で挟み殺した。
ホテルに着いたクリスチャンは絶望し鉄パイプを拾い柱を殴った。
イドゥンとソンドレはその音を聞きレンチでパイプを叩いた。
クリスチャンはその音を聞いて地下シェルターへと潜水し塞いでいた瓦礫を外した。
扉を開けると目の間には妻のイドゥンが、イドゥンを脱出させクリスチャンは息子の元へ。
息子を連れて脱出しようとするが、途中ソンドレの意識が無くなりそうになりクリスチャンは口移しで息を吹き込み、意識を取り戻したソンドレを先に行かせた。
ソンドレはイドゥンの元へたどり着けたが、酸素が足りなくなったクリスチャンは意識を失ってしまう。
イドゥンがクリスチャンの元へと向かいなんとか引っ張り上げるがクリスチャンは動かなかった。
心肺蘇生を繰り返すが全く動く気配がなく、イドゥンは諦めた。
しかしソンドレが諦めきれず続けるとクリスチャンは息を吹き返した。
友人とクリスチャン達の帰りを待つ娘のユリス。
遠くの方に3人の姿が、ユリスは走り出し家族で抱きしめあった。
おしまい。