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ヴィジット

ホラー

Summary

19歳で駆け落ちしたベッカとタイラーの母親ロレッタは、それ以来両親に会っていなかった。結婚10年が経った頃夫も女を作り出て行き、ベッカとタイラーを女手一つで育ててきた。

そんなある日、孫である姉ベッカ・弟タイラーと1週間過ごしたいという連絡が入る(ネットでロレッタの存在を確認して連絡してきた)。
ベッカとタイラーは行きたがり、ロレッタは渋々了承した。15歳のベッカはこれをドキュメンタリー映画として撮影することにした。

Review

2015年制作のホラー映画
監督:M・ナイト・シャマラン
脚本:M・ナイト・シャマラン
製作:M・ナイト・シャマラン ジェイソン・ブラム

監督が携わった映画の中でも一番低予算で自由に制作したという今作、監督らしさがある、または「っぽさ」があるというべきか
怖がるべきか・・・笑うべきか

以下ネタバレにご注意下さい。

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ストーリー(長いので注意!!)

  • 流れ
  • 19歳で駆け落ちしたベッカとタイラーの母親ロレッタは、それ以来両親に会っていなかった。結婚10年が経った頃夫も女を作り出て行き、ベッカとタイラーを女手一つで育ててきた。

    そんなある日、孫である姉ベッカ・弟タイラーと1週間過ごしたいという連絡が入る(ネットでロレッタの存在を確認して連絡してきた)。
    ベッカとタイラーは行きたがり、ロレッタは渋々了承した。15歳のベッカはこれをドキュメンタリー映画として撮影することにした。

    -月曜日-
    初めて祖父母に会うことができたベッカとタイラー。カメラに祖母を祖父を紹介する。二人はとても優しく、孫が来てくれたことを喜んだ。
    母ロレッタが寝ていた部屋に泊まることになった二人に祖父は地下はカビだらけだけら入るなと話した。

    タイラーは撮影しながら家の外れにある小屋に入っていく祖父を撮影した。出てくる祖父に呼びかけるが、祖父はなんの反応も示さずタイラーを無視して去って行った。

    夜、9時半にはベッドに入るという祖父母をよそに、眠れないベッカはクッキーへの欲求(クッキーを食べたい)を映画的な映像にするとカメラ片手に部屋を出た。

    暗闇の中、階下で祖母がのそのそと歩き、嘔吐している姿がカメラに映し出される。少し歩いては嘔吐する、吐瀉物は綺麗な曲線を描いていた。
    ベッカはその異様な光景に驚いてすぐさま部屋へと戻った。

    -火曜日-
    祖母の異変を祖父に話すと、祖父は「お腹の風邪」だと返し、「年寄りだから」と付け加えた。もう治ったと話す祖父の言葉にベッカも納得した。

    家の床下の空間を使ってベッカとタイラーはかくれんぼをすることに。
    タイラーが隠れ、ベッカはカメラ片手に探し始める。ベッカはカメラを自分に向け、作戦が必要だと話す。カメラの方向を戻すとそこには四つん這いになって突進してくる祖母の姿があった。

    祖母は不気味に笑い、ベッカとタイラーを捕まえようと追ってくる。二人はたまらず外へと飛び出し、続いて祖母も唸り声上げ出てくると、笑いだした。
    唖然となる二人を見ながら祖母は「ポットパイを作る」と言い残し何事もなかったかのように家へと入っていった。

    祖父母が散歩に出ているところに、医師のサムと名乗る人物がやってきた。祖父母が先日ボランティアを無断欠勤したらしく、心配してやってきたのだ。ベッカは元気だと話した。

    一方タイラーは、カメラ片手に家の外れにある小屋に何があるかを調べようとしていた。
    小屋へと入っていく祖父を隠し撮りし、祖父が小屋から出ていった後にタイラーは潜入を試みる。中は悪臭が立ち込めており、奥に入るとそこには大量の大人用のオムツと糞便があった。
    すぐさま外へ出るタイラー、するとそこには祖母がいた。

    祖母はタイラーに祖父は失禁症だと打ち明けた。男らしい人だから隠しているのだと。
    がっかりしたでしょうと話し祖母はタイラーに謝った。タイラーもその話を聞いて納得した。

    祖父に運転してもらい二人は母親ロレッタの母校で撮影していた。すると祖父は通りの向かいを歩いている男性に監視されていると言い始め、男性に襲いかかる。ベッカに止められ、祖父は正気を取り戻したのか勘違いだったと謝った。

    タイラーは祖父の凶暴な姿に普通じゃないと不安を覚えるが、ベッカは「年寄りだから」という理由でそんなこともあると話した。
    夜、二人が寝ているとドアの外から音が聞こえる。ベッカがカメラを持ち、タイラーがドアを開けた。そこには全裸の祖母が向かいのドアをしきりに引っ掻いていた。
    二人はドアを閉めた。

    -水曜日-
    昨日の件もあり、ベッカはもう一度祖父に祖母のことを聞いてみた。祖父は実は祖母は病気だと打ち明け日没症候群という認知症だと説明した。

    祖父はタキシードに着替えながら9時半以降は部屋を出ない決まりにしようと提案する。
    ベッカはその提案を受け入れ、タキシード姿の祖父にどこへいくのかと尋ねると、列車で仮装パーティーへ行くと答えた。ベッカは優しく勘違いしていると教えてあげると、祖父も自身がどこへも行く予定がないことを思い出しうろたえた。

    祖母はタイラーにパソコンにバターをこぼしたと話し謝った。インカメラ部分はバターで覆われており使えなくなっていた。

    タイラーは明らかに祖父母はおかしいとベッカに話すが、ベッカは日没症候群の症状を説明し、偏見はよくないと諭す。
    タイラーはパソコンのインカメラを狙ったようにバターが付着したことを疑問視したが、ベッカはただの事故だと一蹴した。

    パソコンを通して母ロレッタとテレビ電話をするが、インカメラがバターで覆われているためロレッタからは娘たちの姿は確認できない。タイラーは母親に祖父母がおかしいことを話すが、母親もベッカと同じ意見で昔から変な両親だったと話した。

    ベッカは祖母に娘であるロレッタの話をしてもらうために、インタビューを申し込む。祖母は了承しおめかしをして撮影に臨んだ。和やかな雰囲気だったのだが、ベッカがロレッタの家出の話を切り出した途端、小刻みに体を横に振り始め、狼狽し、ロレッタの話をすることを拒否した。

    タイラーは部屋の片隅に隠しカメラを設置しようとするが、ベッカに止められ作戦は中止される。

    夜、またもドアの外から音が聞こえ始める。そっとタイラーがドアを開けると手を後ろに結んだ祖母が横切った。ぎょっとしているとまた二人の前を横切る。
    姿が見えなくなったと思うと、次は四つん這いになり二人の元へと向かってきた。扉をしめ怯えるタイラー、ベッカは寝言みたいなものだと話した。

    -木曜日-
    四人で散歩していると、祖母は井戸をしきりに見つめていた。

    ベッカはタイラーをインタビューすることにした。出て行った父親についてベッカが尋ねると、タイラーは仕方ないと話し、人は好きなものの方へ行くものだと達観した返答をした。
    父親に対しての恨みがないことに納得がいかないベッカは、納得させてとタイラーに話す。タイラーはアメフトでの失敗談を話した。タイラーは自分ががっかりさせたことで父親は出て行ったのだと考えていた。

    二人は祖母がしきりに見つめていた井戸へ来てみた。しかし井戸には何もなかった。

    次はタイラーがベッカをインタビューすることに。ベッカは自分用の質問を用意していたのだが、タイラーはその質問を読まず、ベッカが鏡を見ようとしないのは何故かと質問した。答えようとしないベッカに、タイラーは自分を無価値だと思っていると指摘した。

    ベッカは一人カメラに向かって父親に対する想いを打ち明ける。父親に捨てられことを今も許せないでいた。

    一方、タイラーはこの家はおかしいという想いを強くし、もはや確信に近いものがあった。祖父に入るなと言われた地下に何かあるとベッカに話すも相手にされない。

    またも祖父母の留守中にステイシーと名乗る女性が訪ねて来た。土曜に来る約束だったのだが祖父母が来なかったので心配になって来てくれたようだ。

    ベッカは祖父母の仲睦まじい姿を撮影するために、祖母の笑い声が響く部屋へとカメラ片手に近づいていくのだが、そこには祖母しかおらず、祖母は椅子に座り壁を見つめて大笑いしていた。
    ベッカが話しかけると、「暗闇さんがいる」と話し、頭に巻いていたスカーフを自分の顔に巻きつけ自ら思い切り締め始めた。ベッカに止められると祖母は暗闇さんを洞窟に閉じ込めるには笑う必要があると話した。

    ベッカは祖父にその話を伝えに小屋へと入った。すると祖父は銃口を口に入れていた。ベッカを見た祖父は銃を掃除していただけだと言った。

    ついにベッカもこの家のおかしさを認めざるを得なくなり、カメラを設置することに。ベッカとタイラーはリビングの一角にカメラを仕掛けた。

    夜、タイラーはトイレのレバーを直に触ってしまったとパニックに陥った。極度の潔癖症であるタイラーにベッカはティッシュを持って来て優しく手を拭いてあげ綺麗になったと話すと、タイラーは落ち着きを取り戻した。

    隠しカメラには祖母の奇行が映し出される。カメラを見つけた祖母はナイフを持ち二人の部屋の前にやって来ると、ドアノブを回しドアを叩いていた。

    -金曜日-
    ベッカとタイラーは昨晩の隠しカメラの映像を確認する。母ロレッタが今日旅行から帰って来るため、迎えに来るまで祖父母をやり過ごし、夜には帰れるように荷造りすることに。

    避けると決めていたが、ベッカは祖父にインタビューを申し込んだ。
    祖父は昔働いていた工場で「白いものが走り回るのを見た」そうだ、もちろん誰も信じず、結果クビになったと話した。
    祖父は二人が帰る時が近づいていることを悲しんでいるようだった。ロレッタの話を切り出すも祖父は喋らなくなった。

    インタビュー後、ベッカとタイラーが二階の窓から下を覗くと、声は聞こえなかったが、祖父母とステイシーが何やら言い争いをしていた。

    ベッカはパソコンにこびりついたバターを落とすことに成功する。

    次は祖母のインタビューをすることになり、ベッカは話したいことを話すように促した。
    祖母は「水についての物語」を話すと切り出した。

    「ある所に池があり、そこには宇宙から来た生き物が住んでいた。その生き物は1日中水に唾を吐き、唾には人を眠らせる効果がある。
    池に潜った人は深い眠りについてしまう。その生き物は大勢の人間を地の底に蓄えている。
    故郷のシンモフィテリア星に連れていくために・・・」

    至極真剣に話した後、祖母は創作よと微笑んだ。
    苦笑いで対応したベッカは、本題である祖母の娘ロレッタについて尋ねた。ロレッタについて質問を始めると自分の頭を叩き出す祖母。

    ベッカはロレッタの名前を「若い女の子」と置き換え、例え話として母ロレッタの家出の経緯から夫に逃げられ、傷つき、両親(祖父母)に会いたがっていることを伝えた。
    ベッカは「両親(祖父母)が彼女(ロレッタ)にあったらどうすべきだと?」「娘に再開した時、なんて言う?」と尋ねると、祖母は「お前のことを許すわ」と答えると泣きながら話した。

    こうしてベッカはこの旅の主目的とも言える、祖母の「許す」という言葉を撮影することに成功した。これはロレッタの心の傷を癒す万能薬になり得ると考えていたのだ。

    母ロレッタが旅行から帰って来ているであろう時間帯になりバターのとれたパソコンで連絡をした。
    ベッカは声のトーンを落として、すぐに迎えに来るように頼んだ。祖父母がおかしいと真剣に話すベッカに不安になるロレッタ。
    パソコンを持ち上げ外にいる祖父母を見せてあげるタイラー。二人が矢継ぎ早に祖父母のおかしさを話していると、ロレッタは「落ち着いて聞いて、あれは両親じゃない」と言った。

    ロレッタは二人との通話をつないだまま電話を手に取り、地元警察に連絡したが繋がらず。車から掛けながら(警察に)そっちへ向かう、近所に避難するようにと話した。

    そこへ祖父がやって来た。通話を切り祖父をみると、最後の夜だから家族全員でゲームをしようと提案した。祖母はベッカに掃除を手伝って欲しいと頼む。

    なんとか逃げ出す隙を作ろうとするが、祖母はそれを阻止するようにベッカに頼み事をする。そんなことをしているうちにゲームを始める時間になった。
    ベッカとタイラーは外の撮影をして来ると言い、足早に玄関へと向かう。扉を開けると目の前の木に首を吊っているステイシーがいた。
    と同時にやって来た祖父は玄関の扉をバタンと閉め、ゲームを始めることに。

    ダイスゲームを楽しむフリをするタイラーと、挑戦的な態度のベッカ。ベッカはバッテリーが切れたとタイラーを残して席を外し、地下へと向かった。
    ほどなくして、祖父は脱糞してしまったらしく席を外した。

    左手を高々と上げカメラの一点を見つめる祖母、戻って来た祖父に付き添われ寝室へと連れて行かれた。

    一方ベッカは、地下でメイプル・シェイド精神病院の服と、本物の祖父母の遺体を発見していた。すると明かりがつき後ろには祖父になり代わっていた男が。
    男はミッチェルと名乗り、祖母のフリをしていたクレアは昔子供をカバンに入れて池へ沈めている過去があることを話し、子供はシンモフィテリアにいると続けると、お前たちもいけと襲いかかってきた。

    ミッチェルは「シンモフィテリアには井戸からいける」「白いものが畑にいるのを見た」など奇想天外な話をしつつ、ベッカは捕まり偽の祖母クレアのいる寝室へと入れられた。

    キッチンにて、恐怖で身動きが取れないタイラー。ミッチェルはズボンを脱ぎオムツを外すと潔癖症のタイラーの顔へなすりつけた。

    一方ベッカはカメラ片手に暗闇に潜み動き回るクレアとの攻防を繰り広げ、割れたガラスでクレアを倒すことに成功する。ベッカはドアをこじ開けタイラーの元へと駆けつけ、ミッチェルに飛びかかった。
    ミッチェルの抵抗でベッカは倒れこみ、タイラーに逃げるように叫んだ。先ほどまで放心状態だったタイラーは興奮状態になり、昔アメフトで習ったことを復唱しながら男にタックルをかます。冷蔵庫に挟まったミッチェルをベッカが止めるまで何度も扉で打ち付けた。

    パトカーの音が聞こえて来た。興奮が収まらず発狂するタイラーを連れて外へ出るとパトカーと母ロレッタが到着し、二人はロレッタと抱きしめあいパトカーに乗り込んだ。

    -その後-
    その後、ロレッタへのインタビュー。ロレッタは両親との思い出を語り、母親を殴って家出したことを明かした。歩み寄ろうとした両親を自分が拒否したのだと。
    「許し」を撮影したベッカに、許しは目の前にあったと話し、ベッカに怒り(父親に対する)を忘れるように言うとベッカは頷き、二人は抱き合った。
    (父親とベッカとタイラーの昔の幸せそうな映像が流れる)。

    最後に、顔に糞を塗られたタイラーが立ち直り元気にラップをしている姿。

以下感想

  • なんやかんや
  • POV(主観撮影)手法が用いられていて、姉と弟2つの主観的な視点からストーリーが展開していくスタイル。

    いわば、監督である姉ベッカが撮影し編集した完成版を我々は観せられているということ。つまり、未編集風のモキュメンタリー(映画的に必要のない部分も入っているモキュメンタリー)ではない分、映画的に観ることができるわけです。ここがまずもって良かでした。

    個人的には監督のシリアスコメディは好きなので、ヴィジットは好きな映画となる。
    今回はセリフ的なコメディ要素ではなく、恐怖と笑いは表裏一体という意味での笑いがある・・・いや、明らかに笑わせてようとしている箇所はある。祖母関連は表裏一体どころか笑いにより過ぎているかもしれない。

    祖母「ヤッツィー!!」タイラー「ベッカ!!(エコー)」は笑わざるを得ない。

    登場人物の真剣さとは裏腹に笑いが見え隠れするというのがM・ナイト・シャマラン監督らしさというところ。

    あくまでドキュメンタリーを撮っているからということなんだろうけど、作中「演技」をしようとする人間(列車の黒人さんと家にやって来た医者)にそっけない姉ベッカ。
    細かいところにベッカという人間を垣間見ることができるになっている作り。

    潔癖症だから顔に人糞なのか、顔に人糞だから潔癖症なのか・・・。
    姉ベッカの抱えている父親への怒りは、最後に母親のインタビューでしっかりと回収され、鏡を見ることもできるようになるけれども、タイラーの潔癖症設定が雑というのか、唐突という印象もある。

    あくまで主はベッカだから、問題はないけども、顔に人糞、そして発狂。最後の最後に「俺、元気だよラップ」で回収する流れはあまりに雑じゃないかなと思った次第。尺の問題もあるだろうけど。

    ゆえに、このラップで締める分、より本当の祖父母へのフォローが弱い気がしてしまう
    ベッカとタイラーが助かってハッピーな空気感はいいのだけれども、本当の祖父母は子供に出て行かれ、孫に初めて会えると思っていたら殺されているわけで。

  • というわけで
  • おかしな行動をとる祖父母を目の当たりにして「年寄りはあんなもんよ」的な表現で乗り切っているけど・・・年寄りをなんだと思っているのか

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